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billabong

ぼちぼち思うことを書いていきたいと思います。 *^ー^*

Part5: 最終回 有吉佐和子「複合汚染」 食品添加物 PCB ファクトリーファーミング 

有吉佐和子「複合汚染」新潮文庫(1979年)から
気になったところを転載します。

========================

★食品添加物 P224〜238

・・・
消費者運動は、厚生省の食品添加物を端から1つ
ずつ退治することをはじめた。

336種類の食品添加物の安全性のチェックである。

だが私に言わして頂けるならば、厚生省は食品会社や
製薬会社との義理やおつきあいの一切を断って、食品
添加物は全部やめてしまうべきだ。昭和26年(1951年)
までは、ほとんど使われていなかったものばかりなの
だから。

たとえば防腐剤は、冷蔵庫が普及したのと反比例して
使用量は減るはずであるのに、逆に厚生省はどんどん
認可し、業者はどんどん使っている。
・・・


防腐剤を使っていない漬物屋のはなし

「毒売って儲けとうなかったんですわ。えいっと店
たたんで、賀茂へ引っ込んで細々と小売でやっていこう
と決心したのが昭和30年(1955年)です」


20年も前に、厚生省の認可している食品添加物に対して、
こういう反発を示していた漬物屋さんがいた。

なかなか誰もがやれることではないと思うにつけても
頭がさがる。手広くやっていた卸商をやめたと一口で
言うけれど、経済的にもどんな大きな苦痛を伴ったこと
だろうか。・・・


++++++++
★PCB:ポリ塩化ビフェニール P380〜402
・・・
PCBは第2次世界大戦から兵器産業とむすびつく。

PCBの特徴:電気を通しにくい、耐久性にすぐれ
       燃えない。


1.水に溶けない。しかし油脂や樹脂には自由に混合
  する。(従って人体に入ると汗や尿で排泄できず、
  脂肪の方に蓄えられてしまう。家畜についても
  同じである。)


2.燃えないので、電気用の絶縁油として最高の物質。
  新幹線が走っているのも、大病院の諸機械設備も
  PCBのおかげで安全である。


3.電気をとおしにくく、しかも各種の電気的特性が
  ある。
  だからテレビなどの電化製品の普及やコンピュー
  ターに寄与するところ大なるものがあった。


4.金属を腐食しない。


5.蒸発しにくい。そのかわり1度大気へ飛び散るときは
  摑まえることができない。まあ雨が降れば落ちてくる
  が、すると土が汚染されるという厄介なものである。
  こわれないものである特質が問題になる。

 
「アメリカで、PCBの生産がはじまって翌年に、もう
 職業病患者がでているんですね。日本で言えば昭和5年
 (1930年)ですから。皮膚病です。日本でカネミ油症
 とよばれて騒ぎになった、あれです。」

「こうっと、カネミ油症というのは」

「昭和43年(1968年)、北九州で約百万羽のニワトリが
 中毒にかかり、同じ頃西日本で人間が、3千人以上も
 中毒症になりました。

 厚生省の認定患者は例によって、その半数ですけど。
 吹き出物、頭痛、腰痛、手足のしびれがあって、代謝
 異常が起こっているのは確実です。

 原因は米ヌカ油を熱処理して脱臭するため、PCBを加熱
 用のパイプを使って油の中を通していたのが、ピンホール
 から漏れていたんです」


「PCBは油に溶けるんでしたな」「そうなんですよ」

「しかし30年以上も前にアメリカで職業病があったという
 のですか、カネミ油症と同じですか」

「それも1人や2人じゃないんですね。PCBの製造工が
 16人、電線工場でPCBと塩化ナフタリンを扱って
 いた人が101人と、昭和11年と12年(1936年と37年)に
 報告されています」


「PCBの実用性に気がつく前に塩化ナフタリンが電気
 の絶縁体として使われていたのです。」
・・・

「塩化ナフタリンとPCBとジェフェニールはね、よく
 似ているんですよ、化学構造式が」
・・・

「防バイ剤というカビを防ぐ薬、ジェフェニールが外国
 産のレモン、オレンジ、グレープフルーツの箱に入れ
 る紙にしみこませてあるんです。そこからレモンなど
 の川にしみこむんですよ。

 厚生省はジェフェニールの毒性を知っているのか、
 日本の国産柑橘類には使用許可をしていないと学者が
 書いているので、そうかと思っていましたら、それは
 間違いで、日本の柑橘類にも使っています」
・・・

**最近、お供えでもらったグレープフルーツ、2ヶ月
 たっても冷蔵庫で腐らなかったのが、なんだか気持ち悪い。
 
日本がPCBの生産を開始(鐘淵化学)したのは、
昭和29年(1954年)で、そのとき200トンだった
生産量が7年後には10倍になった。・・・


PCBの用途

1.「絶縁油として」
 ・高層ビル、変電所、新幹線などの車両・船舶などの
  トランス
 ・蛍光灯、水銀灯の安定器用コンデンサー
 ・テレビ、冷暖房器、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ
  などの家庭用コンデンサー
 ・モーター用、電気炉用の固定コンデンサー
 ・直流用コンデンサー
 ・逐電用コンデンサー


2.「熱触媒として」
 ・各種化学工業、食品工業、合成樹脂工業の諸工程に
  おける加熱と冷却
 ・船舶の燃料油予熱
 ・パネルヒーター


「潤滑油として」「可塑剤として」「塗料として」
「複写機として」・・・ともかく私たちの生活ときって
 も切れない便利なものがPCBに安全に動いていた。
・・・


アメリカとスウェーデンの行政当局や世界最大のPCB
メーカーである米モンサント社が、カネミ事件と前後
して動き出した時期、日本のPCB生産量は伸びに伸び
ていたのだ。・・・

昭和46年(1971年)から日本でもPCBの生産量は激減
し、昭和47年には生産中止になった。しかし、新聞が海
の魚がPCBによって汚染されているのをもう一度毎日
のように書きたてたのは昭和48年だ。・・・


新聞は、ヒステリックに、来る日も来る日も魚のPCB
について書きたてた。もう生産は中止されて1年たって
いたが、PCBを使用する工場はたれ流しを続けていた
からである。
・・・

欧米に3年遅れてPCBの環境汚染に気がついた日本の
マスコミが荒れ狂ったのも無理はなかった。何しろ世界
でこのくらいCBが粗略に扱われ、無造作に川や湖や海
に流し捨てていた国はなかったのだから。


水質汚染によって日本人が常食している近海魚が濃密に
汚染されていることがわかれば、まず漁民が黙っていな
い。彼らの生活がかかっている。彼らの健康がかかって
いる。最も魚肉を多く食べるのは漁村の住民なのだから。

PCBの危険を知った日本人は、何しろミナマタや
カネミ油症事件という経験をもっているので、ただちに
強烈な反応を示した。


魚肉のPCB汚染について基準値というのが、厚生省内
のあらるる研究者を総動員してさだめられることに
なった。その結果、研究途上にあった牛豚肉などの
農薬汚染の食用基準の方は閑却されたまま今に到って
いる。・・・


**BSEの時もそうだったけど、マスコミが騒ぎ出す
  と重い腰をあげる厚生省の姿勢は今もかわらず。
  PCB基準値は現在どうなっているんだろう?
  一時、環境ホルモンについてもマスコミがとり
  あげていたけど、最近はほとんど聞くこともない。
  どうなっているんだろう???

   PCBへの日本の取り組みは2002年にはじまった
   そう。
 http://tabemono.info/report/former/pcd/5/5_2_2/1.html


PCBの使用量は、昭和45年(1970年)での単位面積比
でアメリカの約10倍。
しかも日本人はアメリカ人と違って魚を食べる民族だから、一層
事態は深刻だ。


ある化学物質が合成されたあと、慎重な毒性テストが
行われ、人体に取りこまれる場合の安全量がきめられ、
食品中の許容量がきめられる。それから実用化される
のが本来であるのに、実際はそうではない。

農薬でも、工業原料でも、簡単な急性毒性テストぐらい
で、すぐ実用化され、あとは企業の猛烈な生産競争に
まかせてしまう。高度成長経済の波にのって、あっと
いう間に日本は世界一の汚染国家になってしまって
いたのだ。・・・


+++++++++

ファクトリー・ファーミング(工場畜産)P402〜430


農林省は畜産の近代化を高唱して、多頭飼育を推奨した。
5,6頭飼うよりも、300頭以上飼育した方が「儲かる」
という指導をしたのである。

その結果、どういうことが起こったか。

農家は農協から借金して大掛かりな畜舎を幾棟も建て、
豚をふやした。鶏もふやした。牛もふやした。
そしてたちまち餌の自給ができなくなった。


**ファクトリー・ファーミングのことを知ったの
  は、ここ、2、3年のことで、欧米のNGOが
  健康被害とビデオなどで家畜の状況を説明
  しているのを知ったから。安全だと思いながら
  実は何を食べているのかも、知らなかったと
  いうのが怖い。


現在大量のトウモロコシがアメリカとカナダから輸入
されているのは、飼料会社がこれを買い入れて配合
飼料を製造販売するためである。

・・・
「農林省は儲かると言ったが、儲かるどころか赤字」
・・・

それよりもっと恐ろしいのは家畜の病気が激増している
事実である。


理由
1.運動不足
2.農薬汚染
3.飼料汚染
  (防腐剤、成長促進剤(ホルモンと抗生物質)など)


**確かに、米国や豪州では 土地が広いので家畜を外で
  見ることが多いが、日本では地方でもほとんど見る
  ことはなくなったような気がする。

=================================

私たちが日々の行動ですぐできるのは、せめて環境負荷
のなるべくすくない食品や製品を買うことだと思う。

また、日本では遺伝子組み換え表示もあいまいなので、
食品表示の法改正に声をあげるのも必要だと思う。


☆遺伝子組み換え食品表示の法改正を求める
百万人署名がはじまっています。

少しでも安全な食品を消費者が選べるように一人でも多くの
方に協力してもらえると幸いです。

詳しくは↓
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/gm/activity/shomei


あいまいな日本の遺伝子組み換え表示
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/gm/basic/label_html

====================


「しかたがない」を あなたの辞書から追放しよう!
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1176279


有吉佐和子「複合汚染」 Part1
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1605113


Part2:殺虫剤、官僚機構、安全
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1605117


Part3: みみず 
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1606158


Part4:火薬、肥料、毒ガス、農薬、戦争
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1607481


ファクトリー・ファーミング(工場畜産)
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=925823


カネミ油症事件は終わっていない
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1618915
 

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