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billabong

ぼちぼち思うことを書いていきたいと思います。 *^ー^*

「複合汚染」Part 3: みみず 

有吉佐和子複合汚染」新潮文庫(1979年)から
気になったところを転載します。

=========
ミミズ P158〜159
・・・
耕耘機で、どんなに田畑を耕しても、化学肥料をまけば、
土はカチカチの固りになってしまい、大雨は作物の根を
流すし、旱魃には作物の根をひからびさせる原因になる。

「土が死んでいる」という言葉ほど、農村をまわって
いてよく聞く言葉はなかった。

私は最初のうちは、それが殺虫剤、殺菌剤、除草剤に
よるものかと思ってきいていたのだが、もちろんこれら
農薬の強い毒性が土に与える影響は大きいけれど、
もっと根本的に言えば、多年にわたる化学肥料の、
きわめて多量な使用が、土の本来的に持っていた活力を
失わせている事実はどうしても見のがせなくなった。

・・・
「土が死んでるって、たとえばどういうことですか」
・・・
「たとえばよ、わかりやすく言えば、ミミズのいねえ土
のことだな。硫安かければよ、ミミズは即死すっから。
ミミズがいねえとよ、土が堅くなって、どうにも
なんねす。土が死ぬことは、早く言えばミミズが死んだ
っちことだなあ」
・・・

進化論で有名なチャールス・ダーウィンは「腐葉土と
ミミズ」という著書をあらわし、多年にわたる研究成果
をもとにして、大自然の中でミミズが受け持つ役割に
ついて詳述し、もしミミズがこの世にいなくなったら
植物は滅亡に瀕するだろうと結論している。

・・・

ダーウィンの言う肥沃な土というのは、有機質を含んで
いる土壌のことである。そしてミミズは有機質の多い
土を好んで集まってくる。
ミミズの好む有機質というのは、わかりやすく言えば
堆肥のことである。


堆肥を施した土の中では、ミミズが盛大に繁栄し、
もりもりと土を食べ(畠の土は3年に1度はミミズの
体を通り抜ける)、日がな夜がな表土を上下して
動きまわる。ミミズが活躍すればするほど土の中の
有機物が見事に混合され、土は豊かに、ふっくらと
盛り上がり、農耕に適した立派なものに仕上がる。
いわばミミズは大地という大工場の勤勉な労働者
なのである。

・・・

ミミズが活躍している土は、ふくらみがあり、柔らかく、
いわば海綿みたいな構造になっているので、15秒で
50ミリの降雨量を吸込むことができる。

ところが、ミミズのいない粘土質の土壌では、同じ
だけの雨量をしみこませるのに2時間かかってしまう。

ミミズが土を食べて通り抜けた後には小さなトンネル
ができるのだが、これがことごとく雨を受けて吸水管
の役目を果たす。


土の中にミミズがいれば、農作物は長雨にも強く、
旱ばつにも強いという、まことに有りがたい話である
のに、このミミズの存在や活動について、あまりにも
長い間日本人は忘れていたように思う。


ミミズの掘ったトンネルは、作物の根が伸びるときに
もちろん簡単に利用することができるし、ミミズの
トンネルは最上の肥効を持つミミズの糞で内張り
されているので、作物は土の上にも、土の下にも結構
この上なく成長することができる。


ミミズの体内を通った土は、ふつうの表土より窒素が
5倍、リンは7倍、カリは11倍、そしてマグネシウムは
3倍も多いというのが、アメリカはコネチカット州立
試験所の報告である。


窒素も、リンも、カリウムも、3大化学肥料とよばれる
元素であるのに、これが硫酸アンモニウムや過リン酸石灰
や、硝酸カリウムなどの化学肥料となって土に投げ込ま
れると、たちまちミミズは死んでしまう。


*農薬をあまり使わないオーストラリアの農業では、
ミミズの利用はあたりまえで、大きなミミズの銅像が
ある町もあったっけ。

オーストラリアの大きなアイコンのサイト
http://www.bigthings.com.au/
州ごとでも、名前でも探せます。大きなミミズはBass. Vic.


いろいろな大きなアイコンがあるので、見るだけでも楽しい。
ちなみに私がみたことあるのは、西オーストラリアの
カナーバンのバナナ、ワジンのラム、ウィンダムの
クロコダイル。
田舎町のいきなり現れる大きなアイコンにはびっくり!
DNA(らせん階段)は、パースのキングスパーク
にあるので、だれでも知っているはず。

大きなミミズの写真はこちらの方がいい。
http://www.wotif.com/InfoPage.jsp?contentId=1626#bigearthworm

ウィキペディア 
ビクトリア州ギップスランドのジャイアント・ミミズ
絶滅危惧種 長さ80cm 直径2cmで 3mにも成長する
http://en.wikipedia.org/wiki/Giant_Gippsland_earthworm

★おまけ 樹木の役割−土壌を守るものの一つとして
             樹木の役割がある。

NHK 「知るを楽しむ」の 日本一多く木を植えた男
講師:植物生態学者 宮脇昭
第6回 森が災害から守ってくれた〜
阪神・淡路大震災の現場から の再放送を たまたま見た。

木には防災という役目もちゃんとあり、今までもその事は証明
されている。

関東大震災の時、場所的にそれほど火災地から同じくらい
の距離の木のあった非難場となかった非難場では
前者が全員が助かり、後者ではほぼ火で死亡したという
記録がある。

阪神大震災の時も、木のある公園のおかげで
反対側の住宅はまったく火災にならなかったし、
山の開発地でコンクリート固めされていた斜面では
地崩れがおこったが、同じ地域で昔ながらの家屋がのこり
古くから樹木が植わっている所は、地崩れがおこらなかった。

宮脇さんは、スマトラ地震の時の、マングローブの木が
防災になったこともふれられていた。

キーになるのが、その土地に古くから生息する固有種の木であること。
それらはナラ、ブナ、カシなどの深根性のもので、あらたに
植樹したとしても、10年で10mに成長する。
根をはりめぐらし、地中でネットのようなものを作り、それが
大雨、地震、火災、津波にもまけないものになる。

残念ながら、現在の都市計画には木の役割が入っていないし、
防災マニュアルにも木の役割が記載されていないとのこと。
税金の無駄づかいの箱物ばかりでなく、もともとの自然を生かした
町づくりと防災を全国で導入してほしいと思う。

============
Part 4につづく

有吉佐和子「複合汚染」Part 1
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1605113

Part2:殺虫剤、官僚機構、安全
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1605117

Part4:火薬、肥料、毒ガス、農薬、戦争
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1607481

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