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billabong

ぼちぼち思うことを書いていきたいと思います。 *^ー^*

硫黄島からの手紙 

この夏読んだ「硫黄島からの手紙」
栗原忠道・半藤一利 文芸春秋社2006年
について、クリント・イーストウッド
の映画が公開になる前に書こうと思う。

この本は、太平洋戦争時、硫黄島の戦い
で指揮をとった栗原中将が戦地から家族に
宛てて書いた実際の手紙の内容である。

手紙を読む限り、栗原中将は、どこにでも
いる家族思いの責任感のあるよき父であり
夫、また部下思いで几帳面な責任感のある
よき上司であることがうかがえる。

手紙だけ読むと、栗原中将を英雄視しかね
ない。

あとがきに半藤一利が「硫黄島の戦闘の
意味すること」を書いているので、下記に
抜粋する。

硫黄島の戦闘
日本軍 戦死9900人 戦傷約1000人
米軍  戦死6821人 戦傷21865人 
    
米軍 死傷計28686人→上陸した海兵隊員の
   2人に1人が戦死または戦傷した。

太平洋戦争で米軍の反攻開始のちに、その
死傷者が日本軍を上回ったのは、この硫黄島
の戦いだけ

日本軍の捕虜:1033人 すべてが負傷して
動けなくなったものばかり。

スミス将軍
「この戦闘は過去168年の間に海兵隊が
あったもっとも苦しい戦闘」

栗原中将 文人将軍として名高かった。
長野県出身。陸士26期。騎兵科
陸軍大学を2番で卒業した秀才。しかし
文才だけの単なる文人派ではなかった。

陸軍から約2年37歳でアメリカ留学。
帰途、船でその後欧州を視察して
シベリア経由で帰国。
カナダ公使官吏管

P146
栗原中将の綿密にして周到な作戦のもと、
硫黄島は完璧なくらい地下の要塞と化して
いったのである。

中将は米軍の戦術、彼我の戦力、島の地形
などを つぶさに検討したうえで、大本営
の作戦指導で正統視されていた水際滅戦法
をおのれ一存の判断で広報防御、それも
地下陣地による攻撃戦法へと転換させて
いたのである。

すなわち、地下15から20mの深さに陣地を
造り、それぞれの陣地の間を道でつなぎ、
どんな砲爆撃にも耐えられる頑丈さと
強固さを持つ陣地に構築した。

その日がくるまで、将兵は器材不足も
地下足袋をも溶かす地熱、
それに噴出する硫黄ガスの中、昼夜兼行、
必死の思いで作業にはげんだ。

記録によれば、島の中央の元山飛行場を
中心に地下道28キロが計画されたが、米軍
侵攻時には延長18キロが完成したという。
日本軍の将兵は その地中にひそみ、じっと
息をつめて、アメリカ兵の上陸を待ち受けた。

P148
”地上対地下の戦い”
それは栗原中将が最初から意図した戦法で
あった。
地下陣地に立てこもって、ひたすら持久戦に
もちこむ。
日本軍がほかの戦地で敢行したような
水際に兵をはりつけて敵撃退をはかるとか、
夜間切込みとか、バンザイ突撃とか、兵力の
消耗をあえて顧みない草々した作戦を
栗原中将は断固として拒否したのである。

兵力を温存しつつ、粘って粘りぬく。
そのための堅固な地下陣地の構築であった。

P154
敢闘のちかい
負傷しても頑張り戦え。捕虜となるな。・・・

==============
国の優秀な指揮官として、結果的に間違った戦い
だったのに、家族や国民を守るために部下を指導
した栗原中将。

家族や国民の命は考えても、兵士の命の重さを
彼は感じなかったのだろうか?

クリント・イーストウッドの映画では 栗原中将を
渡辺謙が演じている。
さて、栗原中将は、どのように描かれているのか
日本兵はどう描かれているのか楽しみ!

===============
父親たちの星条旗
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1520671

映画 硫黄島からの手紙
http://www.mypress.jp/v2_writers/wallaby97/story/?story_id=1544023
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コメント

楽しみです

「硫黄島からの手紙」楽しみですね。
当時の無能で腐敗した日本軍首脳の中に、このような「マトモな人」がいたというのは、
少しは救われた気分になります。
中将という雲の上の地位にありながら、当時ゴミ扱いの軍属や下級兵士に対しても
人間的に接していたそうです。
ただ、上官や同僚には厳しく正論をズバズバ言う合理主義者で、アメリカとだけは絶対に戦争しては
ならないという知米派だったので、人によっては煙たい存在だったらしい。
最後の総攻撃の前に送った訣別の電文の最後に、「・・矢弾尽き果て散るぞ悲しき」と書いたが
大本営はこれを勝手に改竄して、「散るぞ口惜し」と書き換え公表しました。
栗林中将もまた最後まで国家に利用され裏切られ続けたということです。
電気猫 #79D/WHSg URL [2006/12/04 23:29] edit

「散るぞ悲しき」のほうがいいかも・・・

電気猫さんの読んだ本のほうが良さそうですね。
本当に、栗林中将という人はよくできた人だったみたいですね。
>最後の総攻撃の前に送った訣別の電文の最後に、「・・矢弾尽き果て散るぞ悲しき」と書いたが
大本営はこれを勝手に改竄して、「散るぞ口惜し」と書き換え公表しました。
国民をだました軍部とメディアの責任は大きいですね。
手紙の中でも、日本の新聞が戦地に送られてくるが、事実を伝えていないようなことを書いてありました。
そして、手紙の中で、蛆虫などがよくでてきました。読んだだけでも、その戦地の様子を想像して、ぞっとしました。
>栗林中将もまた最後まで国家に利用され裏切られ続けたということです。
賢い人ですからある程度、利用されているのはわかっておられたのかもしりません。その中でも自分の責務をまっとうしたというところでしょうか。
本当に映画たのしみですが、戦争や戦死者を美化していない映画であることを願います。
あずーる #79D/WHSg URL [2006/12/05 00:26] edit

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