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billabong

ぼちぼち思うことを書いていきたいと思います。 *^ー^*

クマを殺さないために 

今回の どんぐり集めの件で、クマの民家への出没原因はいろんなことが複合しているということが いろいろ調べるうちにわかってきました。

下記のような東京新聞の記事をみつけました。
クマを殺さないための長野での取り組み、貼り付けておきます。

**********************
近すぎた関係 お仕置きで済めば…
手探り共存 長野『クマ作戦』

 畑や道で振り返ったら突然クマ、というのは怖い。しかし、全国でそんな事態が相次いでいる。一方で、里に下りてくるクマにも事情はある。里山に下草が生い茂るなど、人と動物の生活圏を隔てていた境界線がなくなってしまったことも大きな要因だ。人とクマとの距離をもう一度引き離すことは可能か。山岳地帯を抱える長野県で、研究者らの「作戦」の現場を見た。 (早川由紀美)

 お尻の方から麻酔銃を撃たれて数分後、ドラム缶で作った檻(おり)から引きずり出されたクマは自分のふんにまみれていた。抱きかかえた、NPO法人「信州ツキノワグマ研究会」の四人の手やズボンは、みるみる黒く染まった。

 「この黒さはドングリのアクです。このクマはちゃんと山でドングリを食べています」。野生動物の現地調査を十数年にわたり続けている高地生物研究所所長、泉山茂之さんは言う。

 「信州ツキノワグマ研究会」は、道路建設などで生息数が減っている可能性のある美ケ原高原(長野県松本市など)周辺のクマを一度捕獲し、発信器をつけて行動範囲などを探る調査を二〇〇〇年から続けている。調査のため十三個の檻を設置。このクマが捕まった松本市・扉峠付近の檻もその一つだ。

 クマの耳には札がついていた。以前に捕まったことがある証しだ。札の番号から「麻績(おみ)ユタカ」と判明した。昨年六月、同県麻績村で、別の動物を目的に設置された檻に入り込んだ。「錯誤捕獲」ということで殺されず“釈放”された。今回は山中の調査用の檻に捕まってしまったわけだが、一年余の間に体重は四四キロから七六キロへと増えていた。以前の捕獲場所から三十キロも山中を移動していたのも、メンバーには驚きだったようだ。

 「一度捕らえられたクマは檻をかんで歯を痛めてしまい、食物をとれないので、放さず殺した方がいいという人がいる。しかし、ユタカは、ちゃんと山でドングリを食べていた。奥の臼歯でかみ砕くことができる。歯を痛めても殺す理由にならない」(泉山さん)

 麻酔で眠っている間に、体重や、体の各部の大きさを測定し、血液や毛を採取する。毛からは何を食べてきたかの食歴もわかるという。約一時間後、新しい発信器を首に巻き、調査は終わった。ほかの地域で捕まったクマも含め、同会が追跡調査をしているクマは十数頭に上る。

 同研究会は一九九五年、上高地の二頭のクマをきっかけに発足した。元信州大学理学部教授の林秀剛代表(68)が振り返る。
 
 「当時の上高地は宿泊施設などのごみ置き場に扉などがなかったためクマが自由に出入りし、周辺の果樹園なども荒らされていた。二頭が捕まったため、発信器をつけて追跡調査をすることを依頼された」
 
 一頭は十歳以上で、一度捕まった後は、里に下りてくることをやめ、人間との関係を一切、遮断した。もう一頭の若いクマはその後も住宅地近くで行動し、密猟で殺された。「ごみの問題で捕獲され、密猟で殺される。野生のクマと、人間とのかかわりがありすぎると実感した。とくに経験の浅いクマは人間の怖さを知らない」
 
 林さんらは二年近くかけて長野県内の全市町村に出向き「殺さない方法を考えて」と説得して回った。代わりの方法として提案したのが「学習放獣」だった。クマがけがをしないドラム缶の檻を作り、果樹やはちみつなどの被害の出ている周辺に設置する。つかまったクマにはトウガラシスプレーを鼻先で噴射したり、花火の音で脅すなどの「お仕置き」をした後、山に返す。ただし、錯誤捕獲や、ユタカのように人里離れた山中の調査用の檻に入ったクマにはお仕置きはしない。
 
 会がかかわった「お仕置き」はこれまでに百頭近くに上る。併せて、電気柵(さく)を設けたり、果樹園などに隣接した林は下刈りなどをしてクマが出にくい環境づくりをすることも、農家や地域に要望している。「猟友会に入った会員もいる。必要ならば鉄砲も撃てて、なおかつ野生動物の知識がある人が(捕殺も含めた)野生鳥獣の保護管理には必要だ。机の上で書類だけ見て殺せ、殺せじゃだめだ」(林さん)
 
 長野県森林保全課によると、本年度捕殺されたクマは七十六頭、学習放獣は三十八頭に上る。一昨年度は捕殺九十九頭、放獣十二頭だった。
 
■物覚えに個体差 3件の再捕獲例

 「まだ、こういうふうにやれば完ぺきに里に戻って来ないという学習放獣の方法はない。物覚えには個体差がある。二度、三度と繰り返したり、通学路などにたびたび出没する場合、捕殺もやむを得ない。捕まえたクマを放すことに対しては、農家の抵抗感もある。学習させても、エサが目の届くところにあれば、また戻ってしまうので電気柵設置などを並行することも必要だ」(同課)。お仕置きをして放した後、再捕獲された事例は、これまでに三件が確認されている。
 
 環境省鳥獣保護業務室の担当者は「兵庫は原則捕殺はせず学習放獣する方針だし、そういうところは全国的にも珍しくなくなってきている」と話す。しかし毎日のようにクマが人里に現れ、けが人も出る今年の「異変」は、じわじわと進めてきた「平和的解決」の道を逆戻りさせる可能性もある。クマの出没が相次ぐ石川県では五月以降捕獲したクマが九十五頭に上り、一頭を除き射殺した。種の保存のために定めた年間捕獲の上限七十頭(県内の推定頭数の10%)を大幅に超えており、今年のクマ猟を禁止する方針を打ち出すという事態に陥っている。
 
 「最近、県の鳥獣保護管理関係の検討会では殺す要件の一覧表を原案で出してきている。住宅地や耕作地に出てきた場合などだ。しかし野生動物と人間がいかんせん接近しすぎているという根本的な原因をそのままにして、捕まった鈍くさいのをガス抜きのために殺しても農業被害などの解決策にはならない」。林さんは訴える。
 
 松本市の同研究会事務所には取材の電話が相次ぐ。ユタカの調査にも参加した会員の一人、東京農工大大学院生の水上留美子さん(27)は、その様子を見ながらつぶやいた。「殺さなければ仕方がない場合も当然、ある。でも、今のクマの“ブーム”で、殺されなくてもいいクマまで殺されている気もする」

2004.10.17 東京新聞 特報
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